― 宿屋/302号室 ―
[そういえば、ペーターとの「お芋どっちが長い皮剥ける勝負」の勝敗はどうだったけ。
そうだった、ペーターに負けたんだった。
少女はちょっと悔しかったが、「ペーターすごい、すごい!」と手を叩いて褒めた。
流石のリデル様には聖霊さまも叶わなかったが。
そんな事を思い出しながら少女は少年の扉を叩いた。
談話室の時よりは表情は幾らかましになっていただろう。]
話しってなあに?
聖霊さま。
[部屋の中に招かれると少女は何の疑いもなく聖霊さまと呼ぶ。
くすくすと忍び笑いを聞いて不思議そうに首を傾げた。*]