[>>564 感心したような様子がうかがえる相手に、いやぜんっぜん、と余計なことを言うことはしなかった。
贈り物は、どうやら相手のお気に召した様子だ。
尤も、トールならば何を贈っても嫌な顔はしそうにないが、と初めて目にした時と今再度見えて思う。]
…あのひとが、不相応な昇格だと思っている相手を祝うことは、例え形式であっても無いのだけは断言できます。
[自信の無さの垣間見える相手に、少し考えてそう添えた。
お世辞ではなく、あの銀の真祖のこと、認めていない者など歯牙にもかけないどころか認知すらしないであろうというのは本心。
無事ミッションを終えて部屋を辞するかと思えば、椅子をすすめられた。>>566]
……では、少しだけ…失礼します。
[そう言えば試験だと言っていた。
口述試験か何かがあるのだろうか、と考えながら勧められた席へ。
供された琥珀よりも赤に近い紅茶には小さく一礼を返したが、手を伸ばすことは無い。]