[設計士になりたいという夢を頷いて聞いていた。きっと、無理なことだと思う。領主よりよっぽど向いているだろうにとも思ったけれど、領主になってもきっと領民に慕われる良い領主になるだろう。真っ直ぐに夢を語る、己を飾ることも隠すこともない純粋な彼が、眩しく見えた。] 私も将来、家を継ぐでしょう。 そして夢を叶えるでしょう。 世界中の海を、自分の船で回ってみたい、という。[それ以外の将来など思いもしなかったころだ。夢というほどでもない単なる未来予想だったけれど]