[引き結ばれる視線のラインから、黒狼が引く。投げかけられた問いに、ちらりと氷雪の蒼を向けた。]私の生涯最大の強敵《とも》だ。[考えることなく口に出された答えは、魂の底からのもの。]ゆえに斬らねばならぬ相手だ。あれは、私の弱さゆえに。[続く言葉は、歪みを伴っていた。]