[エレン。エーレンブルグで、エレン。口の中で呟くと、たしかに随分呼びやすくなった。目を細める様子に、何か思い出したのか単に笑っただけなのかの判別はつかなかったけれど、本人がそれを希望するなら特に反対する理由もなく]
では、エレンさんで?
[そう呼んでみた。快活に笑ってみせる様子に]
…自由奔放すぎますよ…
[呆れたように呟くが、コンラートが真面目な顔に戻ると自分も表情を改めた]
通信室ですね。たぶん、彼女のことだから撤退なんてしていないと思うんですけど。
副長かレーデさんなら、司令塔にいるかと思いますが…
[持ち物を確かめるようにあちこち触るのを横目に、行き先を示した]