人狼物語−薔薇の下国

168 グラムワーグ・サーガ


商人 ファミル

 ― そうして、商人が死んだ後。 ―

[ファミル、本来の名をファミリアと名乗るハーフエルフは、多少の情はあれども基本的に薄情で、守銭奴で、イヤミで狭量な男であった。
誰かの預言>>0:293通り、「誰にも悼まれずに死ぬ」のである。

だから、猫が看取った。
精霊が看取った。
最後まで傍を離れなかった猫は、商人の、最後まで離さなかった形見の宝石と、短剣を、そのちまっとした両手で持って、シェットラントへ向けて、頭を下げた。]

 『 ウチのダンナさんが、ごめいわくをおかけしたにゃー 』
 『 わるいけど、これはもってくにゃ 』
 
 『 ボクらケット・シーは、森にいくにゃ。
   キシダンにトーコーしてセンソーホーキだにゃー。 』
   
[突然二足歩行で喋った猫に、驚いたかもしれない。*]

(562) 2014/04/02(Wed) 00:29:57

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