……あー、その。
こんな状況でこういう話もアレだけど、早めにはっきりさせておいたほうがいいと思って、ね。
[その昔、兄妹みたいと言われたけども、そして本当の妹の様に懐かれてはいたけども。
本当の兄妹ではないのだ。
若い男女が二人きりで一緒に住むというのは本来好ましくないことだろうけど。
それでも、今の彼女をいきなり追い出す訳にもいかない。]
とりあえずは、君は今まで通りここに住んでていいよ。
ただまぁ……。
その、ここに間借りさせる対価として料理は任せたいが、いいかな?
[父親と二人の生活時、その辺の事はどうしてたか知らないけども。
あえて対価という言い方で取引感覚にした方が、カタリナにも、自分自身にとっても良いだろうと判断しての事。
そんなこんなで、カタリナとの同居が始まった。 ]
― 回想・了 ―