[半ばは麻痺した痛みがびりびりと四肢に響くが知ったことではなかった。それより厄介だったのは切れた筋が侭ならなかったことの方だ。煩わしい、と感じながら、短剣を突き出す。相手は何処からかの刺客だ、ならば殺さなければならない。──その覆面の下がどうであれ。]────ッ![逃がすわけにはいかないと、その意識だけで飛び込んでくる姿へ向けて、その場から無理な姿勢で覆面に向けて放った斬撃の結果はどうだったか。けれどその結果を確認する前に、腹部に打ち込まれた衝撃に目の前が暗くなった。]