人狼物語−薔薇の下国

263 修学旅行試験


高殿 幸久 フェリクス

 ……琉璃。
 旅は恥の掻き捨てと云うが、俺は同意しかねる。
 気恥ずかしくないのかと云われたなら頷くが、
 これは本音だ、捨てられるはずもない。

 修学旅行に託けて……など、
 大分青臭いが真面目な話でもある。聞いてくれ。

[回りくどい前置きを乗せると、社へ二度拍手を向け、
一度頭を下げてから、彼女へと向き直り。
重ねる眼差しは良く似た翡翠の珠二対。]

 俺は琉璃のことを、妹としても、一人の女としても好いている。
 照れくさいので何度もは云わない、だが、首は縦に振れ。

[繋いだ手を揺らしてしまうのは気を紛らわせるため。
数度視線が脇へと逃れ、言葉を噛んで、間々沈黙が落ち。

わざ、と風に揺れた木々の音色の背中を押され、
観念したように、気障な台詞を捨て、真情を吐き出した。]

(555) 2014/10/30(Thu) 20:40:10 (momoten)

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