― ホテル・夜 ―
[炉が出ている間に、制服から着替えを済ませ。
ジーンズに長袖のカットソーという軽装で、大広間に向かう。>>427
用意されていた夕食は、京弁当風。
彩りよく盛りつけられた煮物や、食べ盛りの胃を刺激する
しぐれ煮の香りに箸が進む。
しかし季節的なものもあってかきのこが多い。
慎重に避けつつ煮物を摘んでいると、隣に座った炉がどこかを見ていた。
視線の先を追えば、高殿妹か。>>544
口元が動き、手を振る彼女。そういえば女生徒が苦手が炉も、高殿妹にはさほど苦手に感じていないような気がする。
とはいえ仲が良いとはとても言えず。
高殿妹の傍には、常に双子の兄が付きっきりだったが。>>543]