――…っ。[――爆発音。熱を孕んだ爆風と爆発による衝撃で入口は歪み、カシムの後ろにいた男の身体は爆風で傾ぎ、廊下の壁に肩を強かに打ち付ける。近距離の爆発に晒されて耳がよく聞こえない。痛みに顔を顰め、目を擦った男は状況を確認しようとして。]…ぁ、[床や天井、自分の軍服までに飛び散った紅。”つい先刻までカシムだったもの”が床に無造作に転がっていた。]