― 回想・落し物(本人) ―[――…昼寝してる、だけです、から。>>3:324不明瞭な声で言っても、辺りが暗くなってからでは説得力がない。本を片手に裏庭に転がって。流れる雲と鳥を見ていたり。食堂でぼうっとしながら、おばちゃんの作る料理を見ていたり。寮で、尋ね先の部屋に先客がいた場合などに、座り込んでぼうっとしていたり。その度に眠り込んでは、誰かを慌てさせたり、誰かに呆れられたり。無防備な日々。安心していたのか。どこで尽きてもよいと思っていたのか、その両方か]