[煙草に逃れたとて、心など癒える訳がないのだ。そんなこと、わかっているのに。どうしても、逃れてしまう。……そんな男の精神状況を一番理解知るのは、目の前のこの軍医だろうか。] …………あんたと一緒に来るんじゃなかった。 サボって一服、とは出来ないじゃないか。[つい、本音が零れた。]