― クリーク砦・北側見張り台 ―
…ぁ、っと。ぞうだ
[ふと攻撃の手の合間に、視界を広げるように顔を離す。
攻撃のサイクルをやや緩め、意識を周囲の様子へ向ける。
戦いに気を取られ、危うく自分の役割、見張りというそれを忘れる所だった、と。
馬はあれから寄ってこず、攻め手は歩兵に切り替わる様子。
慌しく動く敵陣の中で、ふと敵大将の近くに、見た事のない物を見つけて視線が停まった。]
…あで、何らろう、小さい弓―――
[>>508あまりサシャのような森の民には馴染み薄い物に目が行く。形としては弓を小さくしたものに似ていて、どこかで見たような気もするが、それが結びつくまでには遅れた。]