[彼の眠り癖は軍でも相変わらず…いや一層酷くなっていたが、自薦してきたメルクーリオに起床関連はすべて任せた。部隊長に、起こす暇など無かったというのもある。かつて『彼』が起こしていた位置に、踏み入りたくなかったというのもある。ダーフィトが抱えているものについて、敢えて問うたことは一度も無い。ヒンメルの行方についても、此方で勝手に調べただけだ。聞いていない。…聞けなかった。 …――曖昧な距離を保った侭だ。昔も今も、ずっと*]