[歩む夫の足下は、枯れ草の敷布から石が混じり始め。辿り着いた先は、寂れた風情の白亜の建物。何故かわざわざ、建屋です、と知らせる声>>491] ……、……。[その言葉に、何故か少しばかり眉を寄せ] ねぇ、何だかあの建物、嫌な雰囲気がしない…?[歩みを止めず、一路真っ直ぐ進む彼に囁く。見上げる横顔が、ふとこちらに向いて>>492]