―蒼穹の彼方―[気恥ずかしくて伏せていた眼差しを、そろと上げる。相手の宝玉のような林檎色の双眸に、戸惑う色が映っている>>413。…まあ、当然かもしれない。自分が逆の立場だったら、やっぱり同じように瞬きを繰り返してしまうだろうし。その彼女の表情が、やがて花が綻ぶようにゆるりと晴れやかになった>>414。秋桜が涼風に微笑うような、柔らかで優しい顔]