―清水寺→土産屋― ――っ、……ったく。[するりと右手を捕えられ、読まれた心の中に目を瞬かせる。所謂恋人繋ぎとは違う普通の繋ぎ方だったが、この歳にもなるとそれでも恥ずかしさはかなりのもので。羞恥に染まる頬の熱に、地黒で良かったと今までにない感謝をしつつ。それでも衆人環視に耐え切れず、近くの土産屋にと逃げ隠れた。]