――…イングリッド、力を貸して頂けますか。 貴女の助力はどんな加護にも勝る。 なにせ―――、貴女は私の世界を照らした光《あい》なのですから。[最後の一言は、笑みを噛むように告げた。今ならば相反する力を乗せても、摩擦を生むことは無い。互いの牆壁を越え、真実寄り添う陰陽に恐れるものは何もない。]