【見】 情報屋 アリスバック

[アリスバックがここにいるのは偶然の産物だ。
情報屋のビルに車が突っ込んだのは本当に偶然か分からんが、
己が出資者のひとり――テニエル氏の血縁だったのはマジもんの偶然だ。

超命種でもないのに80を超えてなお元気で、
宇宙のあらゆるところに知り合いがいると評判のテニエル氏が、
アリスバック・ヘラーのことをちゃんと覚えていたのも含めて。

こうして、あからさまに行きたがってた他の面々を差し置いて、
シルバー・メリー号に乗り込む権利を手に入れた。
何も起こらなければただ、ほんのわずかの偶然により長い休みを手に入れたことになるし、
そうなることを願っている]