まったく、しぶとい奴だ。[ 渡された報せの返礼とばかりに、こちらも状況を報せ、心の声が途切れた後、男は小さく笑って空を見上げた ]虹《アルカンシエル》、と、言ったか。[ ここからも虹はまだ見えない。そして、彼が最前線を飛ぶ以上、今度こそ本当の戦死報告を受け取る可能性すら否定できない。けれど... ]いいさ、好きなだけ飛んでいけ。[ ただ見守ると、そう決めていた。彼が悔いなく生き抜く事...願うのは最初から、それだけだから** ]