[珍しく感謝の言葉は述べてみたものの、どうにもむず痒い。はぐらかすように、いつもの口調で他愛もない話を始めるのだった。偶然出会って、そして何気なく始めた会話。でも、それは確かに一つの転機。この日から、リエヴルは“帝国公爵”としての地位にその身を全て沈めることとなる。]