[『祝いの遅参は御免あれ。当主就任。真に目出度い。以後、マスターとしての誇りと当家の繁栄と安寧を願う。 クレステッド・アル・アハド』簡素ながらも後継者となったトールへの書簡をかき上げ。書に一滴の血を落とし徴とすると。同時に今一度思案をして想像し創造するのは、水を必要とせず、枯れることもなく在り続ける、天上の花といわれる蓮。花びらの一枚一枚が色を変え虹の輝きを宿す芸術品が、手の中に産まれる]