巫女姫様が来ているんだろう?
[不意に投げた言葉に、聞いていたものたちがざわめいた。
巫女姫の存在は、南島でも大きい。
来ている、とは知らなかったものたちが動揺するのを感じる。]
取り次いでもらいたい。
正式に俺たちの、シュビトの要望を伝えたい。
俺を捕縛なり処刑なりするのなら
シュビトは、南島は本当に反乱するしかなくなる。
ディム・ヴァイサネン。
あなたが今回の軍を任されていると見込んで、お願いする。
[思い出したその名を唇に乗せる。
呼びかけについた尊称は、騎士の女性へ対するもの。**]