…――あァ、そうだな 生きて、ここから必ず出て行こう [>>470傷付いてなお、自分を気遣う弟の言葉。――こいつだけは護りたい。そう、心の底から思ったのは二度目だろうか。一度目は、二人がまだ幼かったあの日。父親が、命を落とした。まだほんの小さな子供だったディークには、死というモノが理解できなかったのだろう。穏やかで温厚だった父親の姿を求め、弟は良く泣いていた。その時の誓いも、果たせないまま――] 約束、だ……