―練武場:リエヴル対ベリアン―……速い。[研ぎ澄まされた剣技。計算され尽くした、けれど本能的な身のこなし。最近やっとまともに武術へ取り組み始めた6年生には、目で追うのがやっと……いや、追い切れていたとは言いがたい。どうしてか、胸が苦しかった。緊迫した立ち会いを目の当たりにしているから、という以上に。自分はけしてこの高みに辿り着けまいと打ちのめされたのとは、また別に。掌が、じっとりと汗ばんでいた]