人狼物語−薔薇の下国

65 ルー・ガルー OROCHI


護衛長 タイガ

今だっ!

[トールに食らった脇腹の痛みに耐え、タイガは駆けた。
地と触れた緑の亜神の片腕――普通の人の胴ほどの幅のそれを、
一息に駆け上ってゆく。

視点が、地から空へと移り変わる。
蒼に近い位置で、間近に迫った亜神の顔に太刀を構えながら前へ。

肩に止まった蝿を払うように、残った片翼が震えて風を起こし、
もう片方の指先が、こちらを潰さんと迫る]

っと、  …このっ、

[ぶおん。と目の前で風圧が唸りを上げた。
咄嗟に身を屈める。頭の拳ひとつ分上を指が通り過ぎ、
黒髪がざんばらに巻き上げられた]

(513) 2013/10/01(Tue) 23:27:46 (lunaway)

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