小賢しいことを[森の中に誘い込んだのも、右手を負傷したと見せかけたのも、すべてはこの一撃の為かと納得する。声に乗るのは賞賛の色。] これだけまともにくらったんなら[衝撃をこらえて手を伸ばす。レトの右手首を捕え、もろともに後ろへと倒れこむ。] ───奥の手、出さないとな。[ぐるりと後ろ向きに地面を転がりながら、レトを巻き込んで投げ飛ばす。黒曜石のエッジが動いて、胸に赤い筋を引いた。]