――は、ッは……ぁ。
[オズワルドとヴェルナーがやってくる前に我に返ったのは、疲れたからなどという理由ではなく。
ただ、気を失っただろうベリアンと、刀を手に立ち尽くしている自分以外、執務室にもその前の廊下にも、生者がいなくなったから]
……作戦終了。帰るぞ。
[1階から守備兵たちとの戦闘を経てようやく3階にたどり着いた2人が血の海に驚いているところへかける声は、常とおなじもの。
予定外に何人もの命を絶った理由について問われれば、『昨日の王太子殺しと同一犯とは思われないようにする為』などと応えておいただろう**]