よく聞け。ジェフロイ。 シロウ教官は、先の大公暗殺犯として逮捕され、公国に送還された。 これから裁判が始まり、公国側は主戦派ではなく穏健派が力を盛り返すと予想される。 早馬がそろそろ、今の公国司令官の――ディーク・フォン・ベルンシュタインのところにつくんじゃないだろうか。 彼も穏健派だ。 このシュヴァルベ戦の幕の引きどころを探しているだろう。 だが――彼らに出されるオーダーは、国のメンツを護る為に「戦術的勝利」もしくは「引き分け」あたりが妥当。