― 三日目・朝 ―
[昨日は、よく眠れた。
よく眠れたが、朝から釈然としない気持ちを抱えたまま学年主任からの通達を聞いていれば。>>238
唐突に、クラスメイトの女子から呼び止められた。]
悪い、ちょっと先に行っててくれ。
[視線が背中に突き刺さる気がするのは、自意識過剰賀茂しれない。
班から少し離れたところで、切り出された誘い。]
『今日、一緒に回らない?』
[俯き加減のその雰囲気は、覚えがあるもので。恐らく頷けば何があるかわからないほど、鈍くはない。
けれど、答えは悩むまでもないもので。
そのことにほんの少しだけ抱いてしまうのは、罪悪感。]