[学校跡の南方面を辿り、馬を走らせる。目を凝らし、耳を澄ませて対岸の様子を伺っていると。人影のようなものが見えた気がして、目を見開いた。……人影自体を見るのはそう珍しいことではないが。河の中央から僅かに公国側。”河の中”に、それが見えた事に驚愕したのだ](……中尉、あそこ………)(……静かに)[咄嗟に身を隠す場所を探しつつ、目を凝らして人影を見つめる]