― ケーキ登場 ―
[甘い香りがホールの入り口から漂ってくる。
誘われるように振り返れば、入ってくるケーキが見えた。
同時に、ケーキのワゴンを押しているカークの姿も。]
あれ? カーク、なんで、
[購買のおばちゃんたちに使い走りさせられてるのか。
そんな思いは、さっくりと吹き飛ぶ。
堂々と述べられるケーキの説明は、
制作者の誇りと愛とをたっぷり感じさせた。]
まさか、えっ、
ひょっとしてこれ、カークが作ったのか!?
[それでも未だ信じ難くカークとケーキを見比べる。
その間にも運び込まれた3台のケーキは
圧倒的な存在感で、パーティー会場を占領していた。]