− カレン東平野・夕刻 − >>422続き[イングリッドがこちらへ馬を走らせて近づくのを認めれば、フードを目深におろした。テオドールが手元に置く人間の女。だが、妃と呼ぶことはない。己の呪われた姿に、イングリッドが怯むのも同情するのも見たくなかった。平然とされていても癪にさわる。捻くれた心情であった。]