―教会→宿への道すがら―
[5年前に医師に引き取られ村に戻った時の自分は、
心身共に酷い状態で>>268。ゆっくりと流れる時間と、
ニクスの無邪気さと、周囲の人々――…
特に、心を砕き、抱きしめてくれたレジーナ>>340>>341
のおかげで、再び人のぬくもりを許容し、
少しだけ、話したり微笑んだりできるようになった頃のこと]
この世のものとは思えないような、
心に染み入り揺さぶられる音色と、不思議な声だったな…
[ある祝いの席に、新緑の村の評判の良い楽師が来るから、
と誘ってくれたのは、たしか、クララだったか。
久しぶりのことに、少しだけ、心が動いて。
目のことがあり、耳が良く音楽を好みそうなパメラも誘い]