――数年前:とある帝国貴族のパーティにて―― 主賓だろうが何だろうが、面倒なものは面倒だ……。[空いたスペース>>500に背をもたれかけながら。吐く息には、僅かアルコールの香が混じる。本来ならば、高級なワインを飲むよりも、紅茶の方がいい。けれど、こんな席では強くない酒をたしなむことすら、仕事のうちであった。]