― 洞窟内基地 ―
理不尽な死を拒むのは、当然の事。
生きるための戦いが必要なのも、否定はしない。
……だが、この場で──この空間で行われている戦いには、意義があるとは思えない。
だから、それを止めたい……それだけの事だ。
[相手は異なる陣営の者、なればこちらの理論は通じない可能性は見ていた。
それでも、己が意を主張したのは、年若さの為せる業か。
自分自身、そこまで分析する余裕はなく]
……っ!
[首を狙い、振り切られる煙管の一閃。>>500
とっさに後ろに飛び退く事で直撃は避け。
着地の低い姿勢から勢いをつけ、懐に飛び込もうと試みる。
手にした刃が狙う先は、対する男の左の肩]