[どこからか手元に舞い戻ってきた鷹を撫でながら、すっと後ろに下がるべリアンに問う。この魔導師にそんな声かけをすることなど、イングリッドにしては珍しい。] まぁいいわ。 ――せいぜい、背中に気をつけることね。[冷たく言い放って、背を向ける。] 笛はそのまま持ってなさい。 私が命じなくても、鷹は言うことを聞くから。