― 私室 ― それだけ手繰ることができるならば問題はないが……[逸る気持ちを抑え、従う旨を示したファミルに頷き返すが、襟元を開いたのには最初首を傾げ] よかろう。その献身に答えよう。[手ずからよりも、刻まれたものから手繰るほうが正確だが、ファミルより血を吸う思えば最初に血を飲ませるためにあえて飢えさせた時以来であり、差し出されたうなじに顔をよせ、品定めするように舌を這わせた後、首筋に牙を突き立てた]