僕はアレクシスと言います。声を掛けて下さって、ありがとうございました。…これからの事を考えられるようになったら、また。[そういえば名を告げないままであった事を思い出し、短く告げてその場を後にした。彼の名もその時には知ることが出来ただろうか。決して長くはない対話だったが、沈みがちだった気分は少々ながら上を向いた。それに対する礼として別れ際には深く一礼し、再び小間使いの後を付いて行った。**]