[名門トゥーレーヌ家の、揶揄された俗名は知っている。こうして片足だけでも貴族社会に足を踏み入れてしまえば、嫌でも耳に入ってくる情報だった。帝国の狗。自らを蔑むように呟くリエヴルへ、]おまえ自身は公国と戦いたいの? …戦いたくねェの?[ぽつり。そんな問いを投げかける]