あの、 もしもし。 …もしもーし。[不思議に思って、きょろきょろとしつつ学館内を歩き回った。そこで、――――見つけたのだ。こめかみを押さえ、なんだか辛そうに廊下に寄りかかっている彼《アレクシス》を。確か、生物の教師だ。授業を受けた憶えがある>>76。若く生真面目そうな人だった。教鞭に立つ彼の講義は、ひどく雄弁で丁寧なもの]……、大丈夫ですか?[一度普通に声を掛け、]