― 練武場 ―おう、やってるな。[ベリアン・アリーの近道メモを活用して練武場に現れた時、ディークの手にはしっかりちゃっかりパンがひとつ握られていた。流石に歩きながら食べることはしなかったが、この汗臭い道場でひと齧りしてから身体を動かそうというのである]来てたか。[既にミヒャエル・キルドルフの姿も見えている。誘った後輩へと片手を挙げてみせ、そのまま練武場の片隅で立ったままパンに齧りついた。腹が減っていては何事も成せないのである]