[それでも時折、思い出したように、声の向こうの主に対して呼びかけてみていた。ちなみに、これまでは完全なる空振りだ。そろそろ、諦めようかという気分にもなる。何せ真っ暗な闇に向かって、跳ね返るか分からぬ小石を投げ続ける行為だ。幾ら精神的にタフな彼女とて、めげもする。けれど、]………あ、ら…?[いつもと感触が違った気がした。何かに“ぶつかった”感があったのだ>>343]