[右手には、先程割った丸薬。鼻先に近づけ、その香をもう一度確かめてからロケットペンダントの表面を、血滴の浮いた左人差し指の指腹でなぞる] 全ては生命《マナ》より。 我が望み知る汝に命ず。 眸となりて空を翔け、香の主の在り処を示せ。[光の粒子が集まり、幾つもの白い小鳥の姿に変わる。見張り塔の頭上に光の小鳥の群れが生まれた。まるで光の雲だ]