人狼物語−薔薇の下国

263 修学旅行試験


高殿 幸久 フェリクス

― 今西家書院 ―

 五行説は元々大陸が起源で、日本に入ってきた自然哲学だな。
 生滅盛衰の断りを持つ五大元素から成る。
 基本的に万物を五種に分けたものなので、
 あらゆるものに配当されるが、当然影響の強弱も存在する。

 春日大社は主祭により金性が強く、下鴨神社は水性が強い、
 ……のだが、前者は春日神を主とし、摂社末社が集まる場所だ。
 其方に赴いてみるもの良いだろう。

[旧い建造物である書院に訪れた兄妹は、酒蔵の見学を断り、
身に掛かる呪詛について話し合うため、院内の茶席を求めた。
実際に卓も揃えているが平日故に見学者も少なく、好きな場所で待っていれば茶が届く采配。

藺草と木造建築の香りが精神を安定に誘うも、
仄かに淀むものを腹に抱えた男は、注文した茶の湯が届くまで、
縁側で妹を相手取りつらつらと文明の利器から吸い上げた五行について無心に解説中。*]

(495) 2014/10/25(Sat) 19:05:36

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