人狼物語−薔薇の下国

389 ルー・ガルー戦記 8 〜海峡攻防戦〜


ウルケル海軍少尉 シュテルン

 ……いきますよ、アルカンシエルくん……!

[言いながら、機関の出力を上げて距離を詰め。
細めた若葉色の瞳で、見張り台に立つ姿>>481を認めた直後、操縦桿を引いた。
ぐ、と機首を上げたアルカンシエルは緩い弧を描いて上空へと登っていく。
唐突な切り返しが相手の虚をつけたなら、追撃があっても避けられるだろうが──そこは、賭け、だ。

元より、ここで撃ち合う心算などはない。
ただ──撃たれて、何もしないで帰るのは。
それだけは、もう嫌だ、という意地がそうさせていた。

養父母を亡くした時も、大分馴染んで気を許せた仲間たちを艦毎失った時も。
結局、それしかできなかったから。*]

(495) 2015/11/05(Thu) 00:23:06

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