[“吸血鬼”お伽噺染みた名を、ダーフィトは戸惑いがちに口にした。そこからして把握していなかったのかと気づき、不用意に告げた事を内心悔やむ] …そう、吸血鬼。 貴方達を、襲ったもの。[けれど、早目に知っておくべきだろう。そう考え直し、ゆっくりと繰り返す。ダーフィトが語ったのは、自分の身にも覚えのある経緯。それが途中で様相を変えれば、きゅっと眉を寄せ] ――…ご実家、に? お祖母さまが……?[戸惑いが伝播しつつも、お悔やみを、と静かに述べる]