[いつものように足に括らないのは、短い距離故と、いつでも逃げられるようにとの配慮からだった。]リーフ、これをあの軍の頭へ届けてほしい。お前なら解かるな。――――行け。[そう言い含めると、賢い鷹は文を足に空へと羽ばたき、ひと鳴きした後まっすぐにソマリの元へと飛んでゆく。相手に殺気がなければ、心得たように手紙はその手の中に届き。少しでも敵意が見られれば、空からその手紙を落とすだろう。]