俺とて思い当たる場所は無い。
―――…いや、紅い糸と云う話なら、無くはないが。
[此方にお鉢を回す妹に、無罪を主張して首を左右。>>469
されど、不意に口にしてみるのは呪いと言うよりおまじないの領分。
まさか、此処で清めに祓った代物の後押しとは思えぬが、
そうであるなら、二人で解かねば意味がないと言うのも頷ける。]
……男二人で十分むさ苦しい中に、俺まで混じって如何する。
その手の担当は二人で十分だろう。
夕焼けの中で殴りあうスポ根めいた精神は持ち合わせていない。
[あの二人が持っているかは甚だ疑問だが、あっさりと返して、
取り出されるスマホには、僅か眸を揺らす反応。]